「このさきどうやって進めたらいいんだろう?」
「新しい仕事を言われたけど、何から手を付けていいかわからない」
もう仕事を初めて四半世紀を超えましたが、いまだに、そう悩むときがあります。
■わからない仕事はみんなわからない
自分の周りで聞いてみると、そうした悩みを持っている方は多いようです。
考えてみれば、それはそうかも知れません。なにしろ、やったことがないことは、それを具体化することができないんですから。知らないことを、目標だけ聞いて具体化できる人なんていませんよ、普通。
わからないときには、同僚や先輩、上司に聞くというの最初にやるべき方法でしたが、今の仕事は技術が進み、細分化されてしまっているので、会社の中でそうした仕事をしていた人がいない、ということも少なくありません。むかしであれば、そうなったときには、図書館に行って調べ来るというのが常套手段でした。
■ネットで検索してみる
いまなら、もっとかんたんな手段があります。仕事の目標や仕事そのもの、テーマなどと一緒に
テンプレート
書式
方法
などと検索してみることです。
こうしてみると、多くの人が同じようなことで悩んでいて、そのやり方を調べたり、調べた結果を共有してくださっています。
さっぱり手がかりがないときには、
「○○とは」
って検索してみると、その言葉の定義やどのような構成要素かを教えてくれます。
これが手がかりになります。
■定型化する
一度やり方を覚えたら、それを捨ててしまうのはもったいない。というか、ここからが本番。
定型化して保存しておきましょう。
例えば、
何かのプロジェクトを始めるときに必要なものはなにか?
というと、過去にやった実例で考えるのが簡単です。
・成果物
・必要工数
・必要期間
などいろいろ書いたと思います。それをパターン化しておくと、「何から考えるんだっけ?」っていうところで悩まなくてすみます。
新しい仕事のやり方を調べたら、「過去にやっていたことと同じじゃないか」と気がつくところがあると思います。その気付きが重要なんです。それを忘れないうちに、過去の仕事でも新しい仕事でも使えるテンプレートを作りましょう。
★〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
●毎回同じ書式を使う
当時の私は、もがいていました。
それでも、あることをきっかけにその状況から脱出することができました。
一体何が、当時の私を救ってくれたのか?
答えはシンプル。
「1枚」で時短を実現。
そしてそのために行ったことは、
・毎回同じフォーマットで、
・枠に書く情報だけを変えて
・同じ順序で報・連・相を行う
これを実現する「1枚フォーマット」は、すでに体験談の中で紹介しました。
あなたの仕事でも使えそうであれば、さっそくマネをしてみてください。
もちろん項目名やその数は、好きに変えてもらってかまいません。
浅田すぐる(著) 『「1枚」で見える化!今から「5つの働きっぷり」をカイゼンしておこう』
――――――――――――――――――――――――――――★
本書は、トヨタの「A41枚」について書かれたものですが、そのとおりです。ある型にはまってしまえば、抜け漏れがなくなります。
いちいち、「何か他にやっておくことは…」と考える必要がないので、確実簡単に仕事が進むわけです。
■テンプレート化しておくと、コミュニケーションがしやすくなる
もうひとつ、仕事がスムーズにできるようになるだけでなく、他の人ともコミュニケーションしやすくなります。
★〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
●仕事の基本フォーム4
今回の体験談を通じて、私はいつも同じスタイルで報・連・相を行っていれば、書類作成時間はもちろん、報告時間も減らせることを示しました。
その極端な例として、自分が会社を休む状況でも仕事が進んだ話を紹介しました。
この極端な例の場合、私は上司や同僚に、一言も書類の内容を「伝えていません」。
伝えたのは、書類が保存してあるフォルダの所在だけ。
にもかかわらず、上司や同僚は1枚の書類を通して、私が参加する予定だった会議で何を話し、何を決めるつもりだったかを理解してくれた。
つまり、
伝えていない でも 伝わっている
という現象が起きたわけです。
あなたの職場がもし、
・ペーパーレス
・会議は口頭のみ
・進め方も毎回バラバラ
という環境だったとしたら、こうした現象は起きうるでしょうか?
おそらく、会議を延期するだけではないでしょうか?
しかし、それでは仕事が進みません。
両者の違いは一体なぜ起きるのか?
その理由を一言でいえば、やはり今回も
自分の「頭の中」を、「見える化」してあるから。
・自分の考えを、
・誰でも理解できるように
・「1枚」にしてまとめてあるから
これを今回の仕事の基本フォームCに引き付けて言い換えれば、
・「1枚」で
・「見せられる」状態にしておけば、
・「伝えなくて」も「伝わる」
すわなち、
短時間で伝えたかったら、
伝えなくても伝わる状態=1枚で見せられる状態をつくろう
これが、仕事の基本フォーム4
伝えたいなら伝えるな
にこめた意味です。
あなたがもし、
・どれだけ時間を割いても、相手が理解してくれない…
・どれだけ一生懸命伝えても、相手が動いてくれない…
・どれだけ資料をたくさんつけても相手がYesと言ってくれない…
といったことでもがいているなら、このフォームを実践してください。
「え、どうやって?」
という質問がもし浮かぶようなら、先ほど見せた「1枚フォーマット」をまずは自分なりにマネしてみてください。
浅田すぐる(著) 『「1枚」で見える化!今から「5つの働きっぷり」をカイゼンしておこう』
――――――――――――――――――――――――――――★
要は、上司に報告するときも、報告される側からすると、
どこを見れば自分の知りたいことが書いてあるか
が一目瞭然なわけです。
報告の仕方でも、「どこを聞けばいいのか」が相手に簡単にわかるわけです。
小説なんかでも、「テンプレ」っていうと、同じようなパターンの繰り返しのことですね。「テッパン」ともいう。
ようは、小説の読者にとって、たいしたハラハラドキドキはないけど、安心して読めるわけです。報告書や提案書もそれを読む人にとって「安心して読める」というのは、受けが良いわけです。
■テンプレートを使い回す
こんな楽なやり方があるなら使わない手はない。
新しいことを調べたら、色んな場面で応用できるように工夫しておきましょう。
ちなみに、この記事も一定の書式で書いてます。必要な事項を書き加えるだけで、ブログ記事に変換するようなツールを作ってます。
最初、1つの記事を書くのに、テーマを作り、概要を考えて、本文を書き、さらにそれに HTML タグを付けて、アップロードする……ってやってましたので、1記事あたり2時間弱かかってました。
いまでは、1記事あたり30分ほどでかけるようになりました。
これもテンプレートのおかげです。
■参考図書 『「1枚」で見える化!今から「5つの働きっぷり」をカイゼンしておこう』
Unlimited無料 | 1兆円以上の利益をあげる最強企業トヨタ。そのなかで一人前に、自力で働けるようになろうと試行錯誤した日々。その中で掴み取った「たった1つ」のシンプルな動作。それが「1枚で見える化!」従来のトヨタ本とは異なり、工場関係の話はゼロ。だからこそ、オフィスで働く文系男女ビジネスパーソンも参考にできる!明日から早速試せる!希有な本。仕事を自力で進めていく上で確実に身につけておきたい考え方ではなく「基本動作」にフォーカス。「わかるかどうか」ではなく「できるかどうか」」で読むほど、試すほどに「使える1冊」。 |
◆アマゾンで見る◆ | ◆楽天で見る◆ | ◆DMMで見る◆ |
「1枚」で見える化!今から「5つの働きっぷり」をカイゼンしておこう 著者 :浅田すぐる | 楽天では見つかりませんでした | DMMでは見つかりませんでした |
●このテーマの関連図書
すべての知識を「20字」でまとめる 紙1枚!独学法
トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術
‐超訳より超実践‐「紙1枚!」松下幸之助
トヨタで学んだ「紙1枚!」にまとめる技術 超実践編
「いまの説明、わかりやすいね!」と言われるコツ
レア力で生きる「競争のない世界」を楽しむための学びの習慣