2020年04月01日

数値の利用して自分の評価を上げる



多くの会社では目標管理制度に基づく社員評価がされています。これが日本に導入されたのは20年くらい前でしょうか。これは業務の定義が明確な欧米なら有効な方法かもしれませんが、実は日本に導入するには穴だらけ。それを利用して自分の評価を上げる方法があります。

目標の達成度が高ければ、評価結果が高くなり、最終的には給料や昇進に影響してきます。サラリーマンとしては、1日中ハナクソをほじっているだけで、ボーナス満額なら幸せです。

すでに気がついている方が多いとは思いますが。

■正しい目標の立て方があるということは…


「目標の立て方」について、多くの著作がありますし、多くの方は「正しい目標の立て方」みたいな研修に参加させられたかたも多いのではないかと思います。

正しい目標を高く掲げて、自分自身の成長のために目標を作成することはマズローの法則から考えても、自分のためになることです。それを否定する気もありませんし、積極的に取り組んで行きたいとは考えています。しかし、高い目標を掲げてうまくいかなかったときに、評価が下げられてボーナスを削られるというのもなんだかちょっとやるせない。

正しい目標の立て方があるということは、人事部や会社のとって都合の悪い目標の立て方があるということです。いわゆるズルというやつ。


■上司の要求を丸呑みしない


サラリーマンである以上、目標を立てたら、それを達成して会社(上司)から高い評価をもらわないと、この先給料が上がっていかないですし、最悪給料がもらえなくなる危険もあるわけです。
高い評価をもらうためには、目標に対して結果が未達では高い評価はもらえません。したがって、目標はSMARTで言うところの、Achievable(達成可能であること)が大前提です。

しかし、上司としては、「このくらいできるだろう」と思っているレベルがあるので、そことの折り合いが必要なわけです。そこで、よく言われる「数値評価のワナ」という目標設定における問題を逆用する方法があります。

たとえば、営業職で新規契約数が年間10件だった人が、「20件を目標にします」といえば、上司から見たら高い目標に見えるでしょう。一方で1件の契約金額を今までは1000万円だったものを、100万円に押さえれば、契約は取りやすくなります。つまり、20件はそれほどチャレンジャブルな目標ではなくなるわけです。

もうひとつ例を上げると、プログラムの開発においては、最終的な目標はプログラムのリリース計画が一般的です。ですので、目標を「いままでは10ヶ月かかっていますが、今年は8ヶ月でやります」といえば高い目標に見えますよね。ただし、リリースの条件がないのであれば、バグがあろうとどうしようと「このバージョンがリリースです」と言ってしまえば、その日がリリースです。あとは不具合対応渡渉して2ヶ月後に問題でバージョンアップ版をリリースしてもいいわけです。

■数値評価のワナ


「数値評価のワナ」というのは、上記のように、目的とする状態のうちある測定可能なところだけを取り出して評価するものです。それがすべての状態を表すことはできません。これは数値評価自体の問題ですが、言い逃れはなんとでもできるようになります。

MBOとは日本語にしてしまえば、「目標管理制度」つまり、誰が見ても測定できる数字が目標になります。逆に言えば、測定できないものは目標にはなりません。そこの齟齬をうまく利用することです。

■難易度が高いものに注力しない


サラリーマンであれば、目標として言い渡される業務はひとつだけではありません。普通の人であれば、3〜4個、多い人なら10個前後の業務目標があります。

これら全てに、しっかりしたプロセスを踏んで、自分の限界を試すような目標を立てることはナンセンスです。人は常に全力疾走をすべての課題に対してできるわけではないのです。

多くのMBO(目標管理制度)の目標設定のところでは、こういうことは説明されません。「ちゃんと測定可能で、その人が100%以上の力を出せるような目標を設定しなさい」というのがお題目です。

それを真面目に受け取ったら、体も心も緊張や披露で参ってしまいます。

だから、目標を立てるときには、2:6:2の法則を適用します。つまり、全体の業務量の2割に対しては、100%の注力をする目標を、6割には80%の努力で達成できる目標を、2割には50%の努力で達成できる目標を立てるのです。

とくにそれが自分にとって難易度が高いと判断したものには、目標値をぐっと下げておくと難易度を下げることができます。

当然ながら上司には、「これは難易度が高いので目標を下げました」などと言ってはいけません。「これが可能な最大値です」と言いましょう。

その業務に一番詳しいのは、担当者である、あなた自身です。一番詳しい人が「不可能」といえば、最終的には上司は、担当者(あなた)の言うことを飲むか、担当を変えるか意外に選択肢はなくなります。

そうそう簡単に他の仕事をしている人に新たな業務を追加することはできません。ですので、上司としてよほどのこだわりがない限り、あなたの言い分を飲むか、何らかの譲歩をせざるを得なくなります。

そうして、捨てゲームと必勝ゲームを選別し、どこに最大の注力をするかを考えましょう。
戦略というのは、孫子の兵法でも言われる通り、勝てるところに必ず勝てるようなリソースを投入し、成果の総数を最大化することです。
サラリーマンで言うと戦果とは目標値を超えた量です。それを最大化するためには、目標を低くすることと取れるところではすべてを取り、届かない目標には努力をしないことです。
負け戦に最大戦力(工数)を投下するほど無駄なことはありません。



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posted by 管理人 at 10:30| Comment(0) | 面接技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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