「このタスクをやろう」と決める方法や理由は、人によって実にさまざまです。ただし、この判定基準がブレることはタスクの管理効率を下げる理由になります。
■タスクの優先順位を決めた理由
タスクの優先順位を決めるいくつかの一般的なパターンを書き出してみると、こんな感じでしょうか。
・やりたくないことは後回しにして、やりたいことからする。
・やり方のわからないことより、やり方のわかっていることを先にする。
・難しいことはあとにして、最もやさしいことからやる。
・時間のかかることはあとにして、時間のかからないことからやる。
・資料が手にはいりやすい物事を優先させる。
・時間が決められていること(たとえば会合)を先に、そうでないものは後回しにする
・未計画のことより計画済みのことを先にする。
・自分自身にとっての必要事より、他人から言われた要件を先にする。
・重要なことよりも急ぎのことを先にする。
・重大な局面や緊急事態にはすぐに対応する。
・自分にとって興味のないことよりは、興味のあることを先にする。
・自分の個人的な目標の達成を早めることを優先させる。
・期限が近づくまで本腰をいれて動きださない。
・最も早く「答え」が出ることを優先させる。
・その仕事を期待している人間の価値を比較して対応する。
・それをした時と、しなかった時に、自分にどんな利益・不利益が生じるかを考えて行動する
・大きな仕事よりも小さな仕事に先にとりくむ。
・目の前に出現した順番にとりあげる。
・その場その場の必要事を場当たり的にこなす。
・所属する集団への利益・不利益を考えてことを処理する。
これらの基準やパターンのうちのいくつかは、長年の習慣によって作られたものも少なくありません。
■選択ルールが変わると効率は落ちる
たとえば、上記のうち期限の問題を考えてみてください。人は期限が近づけば近づくほど、それに間に合わせるために必要なことを、手当たり次第にするようになります。このパターンは、実に小学校以来続いているパターンだったりします。もしそうだとしたら、同じパターンは大体において大人になっても続き、それは仕事の場にまではいりこんでいるのかもしれません。
ただし、これは一概に悪いと言えるものでもありません。悪いのは、それがコロコロ変わって優先順位付けに時間が取られることなのです。
一般的にサラリーマンにとって降ってきた仕事(上司の指示)は、その指示自体が適切なものであるかどうかに関わらず、やらないといけません。
もちろん、その後に状況が変わってやらなくても良くなる場合もありますが、それも上司の「実施不要」の判断が必要になります。
どのみちやらないといけないなら、優先度は考慮する必要がありません。言われたことを手当たり次第に片付けていくのが、サラリーマンの進むべき道だったりします。今すぐ何をやるかは本人の自由ですが、やらない自由はないのです。
■なぜそのタスクを選んだのか
でも、いつやるかは効率に影響します。「やらない選択」がないものであれば、なるべく効率よくやっつけて行くのがいいので、「最も効率が高そうな順番」というのはあります。
その理由を書いて残しておくと、あとで反省する材料になります。
タスクリストの中で、なぜこれを今日やろうと決めたのかをリストの横に書き出しておいてみてください。そうすると、冒頭に書いたタスク選択のパターンのように、特定のパターンがあることに気がつくと思います。
たとえば、「残り時間」と「作業見積もり時間」で考えることが多いがわかります。重要度が抜けてますね。それに気付ければ、重要度を考慮してタスクの順番を入れ替えるとか、期限ギリギリにならないように調整するということができるようにもなると思います。
小学校時代、夏休みの宿題を始業式前日の1日でやっつけて、6年間間に合わせ続けた、などという武勇伝は、仕事ではあまり自慢しないほうがいいのです。
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