GTD(Getting Things Done)にはタスクの優先順位決定のための4つの基準モデルが示されています。ところが、実際にこれをどのようにして優先順位を決めればいいのかは記載がありません。
■4つのタスク優先順位決定の指標
最初に、その優先順位決定のための指標をご紹介します。
・状況・使える時間・注げるエネルギー・優先事項それぞれについて考えてみたいと思います。
●状況場所的な制約を考えること。今この場で何ができるか?ということです。また、現在トラブルが発生しているようなときに、長期的な情報収集なんて、気持ちが集中しません。今、自分が置かれている「状況」をよく考えなさいということです。
●使える時間今、どれだけの時間が取れるか?ということです。3時から大切な会議があるというのに、2時半から3時間もかかるようなタスクに手を付けたら、とても面倒なことになります。
●注げるエネルギーそれをやるだけの体力または、創造力がある状態か?を把握することです。
1日営業で外回りをしてヘトヘトになっているのに、難しい問題に取り組んでも考えなんて浮かびません。単純作業を下葉がいいですよね。
●優先事項どの行動を取ると最も効果が高いかを考えることです。
効果というのは何を基準に考えるかというと、自分の最終目標なのですが、あまりにもかけ離れすぎている目標とそれぞれの成果を比較しようとしても困難です。自分自身の上司や周囲からの評価が上がること、くらいなら適切です。
■気持ちだけ論理的5段階評価
GTD(Getting Things Done)におけるタスクの優先順位決定のための基軸をご紹介しましたが、それぞれが一番優先にみえるものが複数あったときなどどうすればいいでしょうか?
これを論理的にやろうとすると結構難しいものです。そこで「気持ちだけ論理的5段階評価」方式と筆者が読んでいる方法があります。
どうせそれぞれの項目に対する誰でも同じ結論を導く方法なんてないのだから、適当に決めればいいのですが、始めのうちはその「適当」ですらよくわかりません。それにあまり細かく考えても、タスクリストに上げたもので重要そうに見えるものは、いずれやらないといけないのです。だったらサイコロを投げて決めてしまってもいいのです。
ただ、サイコロではあまりにも味気ないので、それぞれの項目を5段階で評価し、その合計点の大きなものを優先と判断するという方法にしました。ほとんど論理性はなく5段階に評価して、それを論理的っぽく合計して順番を決めるので、「気持ちだけ論理的」なわけです。何だったら、それぞれの項目に係数をかけてもいいかもしれません。
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