よく、「共通の話題があると話が盛り上がる」とかいう状況があります。それまでお通夜だみたいだったのに、「あ、○○出身だったんですか?」「ええ、あなたも!?」とかいうことになると、急に親近感が湧いて十年来の友達とまではいかなくても、それなりに親しみがわきます。
心理学では、これを「シンクロニシティ」とか呼ぶそうで、同じような行動を取る人、過去に同じような経験をした人には親近感を抱くものらしいです。例えば、一時期住んだことがある場所が近所だったり、同じ大学出身だったり。
でもはっきり言ってしまえば、単なる偶然で、それがなんの意味もないですね。それでも、そうした効果は無視できません。
■偶然が2回あると必然になる
日本人の好きなのが、血液型占いです。
A型の人は几帳面で…
というやつなのですが、これ科学的にはなんの根拠もありませんし、人間誰しも几帳面な面もズボラな面ももっているので、「几帳面」だと言われれば、それに当てはまる行動もしていると言うに過ぎませんが、
「自分もA型で、やっぱり机の上はきれいになってないと落ち着かないんですよね〜」
といってやれば、「そうそう!」とか言って、心理的な距離を縮めることができます。
ただ、これは結構有名な話なので、割と意識している人が多いんですよ。
実はこれには続きのテクニックがあって、
2つ目のシンクロニシティを見つけるという方法があります。単純に言ってしまえば、
「出身地は大阪ですか。自分も以前大阪に住んでました」
でちょっと親近感をもたせておいて、
「そのノート。ロディアですね。自分も愛用してます」
「腕時計されてませんね。自分も腕時計は使ってないです」
「子供の頃から貧乏ゆすりをやめろと言われているんですが…」
「ペン回しって、癖になりますよね〜」
と、まあなんでもいいので、2つ目の共通のことを出すのです。
だいたい物事が起きるのは基本的には偶然です。たまたま仕事上で関係があった人と同じ出身地だったことは単なる偶然です。ところが2つ同じことがあると、それは必然に感じられるのです。
つまり、「同じです」というのが1つだけだと偶然だと思えるのですが(それでも、それなりに話が弾みやすくなるのですが)、2つあるとなるとこれは、なにか意味があるのではないかと思えるのです。不思議なことに。
なので、共通性のあることについて話題をつかめたら、もうひとつ共通性を探すのです。それであなたの印象はバッチリ残ります。
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