仕事をしていれば、だれしもミスをします。仕事でなくとも、なにかしていればミスはつきものです。その時にうまくリカバーできるかどうかというのは、最終的な成果に関わってきます。
ところが、どうも人間というのは焦ってなにかをすると大概、ミスをおかすもので、ミスに気がついて焦ってなにかをすると更にドツボにはまる、ということになります。
こんな時に心がけているちょっとしたコツをひとつ。
■ミスに気がついた時に焦らないこと
私がよくやるミスが、ウインドウをたくさん開いていて、いまアクティブになっているウインドウを間違えて、致命的な操作をしてしまうような場合。
たとえば、編集用のExcelを開いていて、もうひとつ参照用にExcelを開いています。
参照用のExcelはもういらないので閉じようとして、ALT+F4を押します。
「保存しますか?」と聞かれたら、参照用なので当然「NO」を選択します。そして閉じてしまうのは編集用のExcelの方。
「げっ!!」
と思っても後の祭り。
あわてて、編集側のExcelを再度開いたりしても当然残ってません。「この1時間は何だったんだ〜!」となります。
実はExcelは一定時間ごとに編集しているデータのバックアップをとってくれているので、ちょっと特殊な操作をしてやればもとに戻せるのですが、同じファイルを開き直してしまうと、そのバックアップは削除されます。もういらないと判断されるわけですね。
慌てずに、バックアップのあるはずのフォルダの場所を確認すればよかったものを本当に取り返しがつかなくなるわけです。
■一度心を落ち着ける
これは仕事ではありませんが、かならず忘れないようにようと思っていることがあります。
事故を起こしたら、まず車から降りる
これは、この本から学びました。
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●「しまった」と思ったら、一瞬でも、まったく別なことを考えよう
私は、自動車の運転を始めてすでに 40 年以上になるが、習いはじめのころ先輩が教えてくれたことで、いまもってすばらしい知恵だ、と感謝していることが一つある。
それは、「自動車で事故を起こしたら、そのままかならず車のまわりを一周せよ」ということだ。たとえば、ドブに片車輪を落としたとき、たいていの人は、あわててもとにもどそうとする。その勢いで、今度は後ろのへイに車をぶつけるなど、つぎの事故を起こしてしまいがちだ。しかし、そうするまえに、とにかく車のまわりを一周すると、全体の状況がどうなっしゅうしよ声つろうばいているのかをつかめるだけでなく、何よりも突然のできごとに周章狼狽する自分の心を、落ち着かせることができるのだ。
このように、「しまった」という事態に直面したとき、一瞬の注意転換をすることで、自分を有利に導くことは、囲碁の本因坊でコンピューターの異名をとる石田秀芳氏が、著書のなかでこんなふうに語っている。
早く冷静さを取り戻すために、「しまった」と思ったつぎの瞬間に、碁とはまったく別のことを思い浮かべる
というのだ。「ゴルフのこと、麻雀のこと、部屋に飾られた花に目をやり、これは何科の植物で何年草だったかな、などと考えてみたり、そうこうするうちに、気分がなごみ、しだいに落ち着きがよみかえってくる」。
そして、ある局面で形勢が逆転するようなミスをしたときは、席を立って、手洗い所の冷水で顔を洗い、戸外をながめているうちに再逆転の妙手を思いつき、きわどい勝利を得たこともあったということだ。
「しまった」と思ったときは、急激に緊張度が高まり、一種の視野狭窄に陥っている。この異常な精神的緊張を解いてやらないかぎり、ふつうだったら見えるはずのさまざまな状況も、見えなくなってしまうだろう。「しまった」と思ったら、一瞬のあいだでもまったく別なことを頭に思い浮かべることで、この緊張を解くことができるのだ。このときのために、思い出しやすい具体的な物やイメージを用意しておくのもいいだろう。
多湖輝(著) 『自己暗示で一生が変わる』
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■心を落ち着けるためには、周りを見る・体を動かす
本書にあるように、「別のことを考える」というのもいいのですが、私は
体を動かす
見ているものを変える
のほうがより有効なように思えます。というのは、「考える」というのは、意識がミスに行ってしまっている時にやろうとすると難しいからです(経験的に)。
ですので、もし「うわっ、やっちゃった!」と思ったら、ちょっと立ち上がってトイレに行くとか、一服しに行くとかすると、すこし落ち着いて状況を考えられるようになるのです。
もし動けないような状況なら、今見ているもの以外を見て、それを説明しようとすると良いです。たとえば、PCを見ているようなら、ちょっと目線を外して、「今日は○○さんのちょっとベージュがかった背広だな」とか、「姿勢が結構猫背になってるな」とかいう説明を加えてみると、意識が少しだけ別のことに外れます。何しろ人間は同時に2つのことを考えることができないので、ミスのことから少しだけ意識が外れるのです。
■参考図書 『自己暗示で一生が変わる』
多湖輝(著) 1日1践!『かんたん「自己暗示」で一生が変わる』 |
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●本書を引用した記事
飽きたときは、体むより異質な作業をやってみよう
不安・心配を軽減する方法
圧倒されそうな相手の前では、意識的にゆっくりした動作をとろう
言葉に出して言ってレまうと、平静になれる
どんなマイナス状態も克服できる
●このテーマの関連図書
暗示で心と体を癒しなさい!
あなたの能力が目覚める自己暗示術
自己暗示〈新装版〉
マインドセット「やればできる!」の研究