2022年01月10日

ウインドウズサーチを使って瞬時にファイルを開く



ファイルを開く時に、Explorer を開いて、そこからフォルダの階層をたどって開いてませんか?
フォルダに整理するというのは、ファイルがどのフォルダにあるのかがわかっていても、分類が細分化されてしまえば面倒くさいことになります。

特定のファイルを開くまでに、5階層もフォルダを開かないと出てこないなどというのは、そのファイルを編集するという成果がある作業に対して、そのファイルを開くまでの過程は単なる時間の無駄でしかありません。


■Windowsキー+Sキー


Windowsのデスクトップを見てみると、左隅にウインドウのアイコンがあり、その横にテキスト入力をするテキストボックスがあることはWindowsユーザならご存知でしょう。

じつはこれを使っている人はあまり多くないみたいな印象があります。これを使えばWindowsはもっと便利に使えます。
さらにこれはキーボードの Windowsキー を押しながら S キーを押すとテキストボックスの入力可能な状態になります。
以下では、この操作を WIN+S と表記します。また、ここで立ち上がる機能を "ウインドウズサーチ" と呼びます。


■ウインドウズサーチの機能


ウインドウズサーチにはいくつかの基本的な機能があります。

 1.Windowsが管理しているフォルダにあるファイルを探し出して編集できるようにする
 2.アプリケーションを起動する
 3.関連する単語をWebで検索する
 4.その他連絡先、関連しそうな画像、音楽、メールなどを検索する

まあ、とにかくPCやネットにある関連情報を検索することができるという非常にすぐれものなのです。

たとえば、コントロールパネル(ウインドウズの設定)を立ち上げる時に、あなたはどうやって起動してましたか?

 ウインドウズアイコンをクリックして、右端に出てくる歯車アイコンで起動する
 ウインドウズアイコンをクリックして、アプリ一覧の中から "設定" を探し出してクリックする

多くの人がこういう起動方法をしているのではないでしょうか。

ウインドウズサーチを使用すると、ウインドウズサーチのダイアログボックスに、"設定" と入力することで、設定のアプリが起動します。いちいち日本語に切り替えるのが面倒なら "setting" (途中まで入れるだけでも起動します。渡しの場合は "set" で十分)とタイプしても起動させることができます。

WORDなら WIN+S で "word" と入力してリターンキー。これでWORDが起動します。

こうすると、いちいちマウスを握らなくても必要なアプリを起動させることができます。

もうひとつ例を。
たとえば、「形而上学」ってなんぞや? と思った時に、多くの人がなにをするかというと、Chrome や Edge を起動して、Google のポータルページを開き、そこに "形而上学" と入力します。同じことは、ウインドウズサーチでもできるのです。

  WIN+S そのあと "形而上学" でリターン

はい完了。実はリターンを押さなくても、形而上学と入力した時点で、その説明が右側に表示されましたよね。
もしかしたら以前にそれに関するメールを貰っていたかもしれない場合には、候補にそのメールが表示されたのではないでしょうか?

もしあるはずなのに表示されなかった場合には、上の方にある "その他▼" をクリックして、電子メール を選択してください。多分表示されるはずです。

ようするにその PC の中で Windows が識別できるものはほぼ全てここで検索できるのです。

面白い機能として、WIN+Sを起動した後にでてくるウインドウの右隅にカメラのマークがあります。
これをクリックすると、画面のエリアを選択して、そこにあるものと同じような画像をネット上で検索してくれるという機能があります。スマホなどでGoogleアシスタントの画像検索と同じですね。

■Windowsサーチを便利にする


Windowsサーチは、指定した場所を検索しています。これは、

 Win+S で "検索"

と入力して、右側に表示される "Windowsの検索" から "拡張" を選んでおきましょう。そうすると PC 内全体を検索してくれます。

いくつか検索をスムーズにするためのコツを書いておきます。

◆インデックスの作成


ただし、毎回検索をすると時間がかかるので事前にどんなファイルがあるからのデータベースを作成しておくと高速に検索ができるようになります。事前にファイルの一覧を作っておくことをインデックスと言います。これはインデックスの設定で変更可能です。

インデックスの設定は

 Win+S で "インデックスの設定"

で表示されるダイアログボックスに検索対象のフォルダを指定するだけです。メールなどもここでの設定で検索対象に含めてくれるようになります。

これで瞬時に検索結果が表示されるどころか、入力している途中でも検索対象が表示されますので、全部を入力しなくても、一部だけでも入力すれば、すぐに必要な情報に到達できます。

◆デスクトップにショートカットを作る


よく、"年計.xls" などありふれた名前でファイルが作られることがあります。これを "年計" などと検索しようとすると、何10個もファイルが引っかかります。このため、他と区別した名前をつけたいのですが、「会社ではこの名前で統一している」とかのルールがあったり、上司が作った共有ファイルなどだと、勝手に名前を変えてしまうと怒られかねません。

そこで、デスクトップに "Shortcut" というフォルダを作っておきます。
そこにそのファイルへのショートカットを作っておきます。このショートカットは自分だけのものなので、"2022年度年計(●●さん作)" とか言う名前にしてしまっても誰にも迷惑はかけません。

実行ファイルなどへのショートカットも自分が入力しやすい名前にしましょう。

私は、ファイル名に日本語があるといちいちかな漢字変換をしないといけないので、勝手に英語の名前のショートカットファイルを作って "Shortcut" フォルダに放り込んでいます。

ファイルサーバ(共有フォルダ) にあるファイルは、インデックスを作ったり、ウインドウズサーチで探すことができません。実はドライブにマップする(読んでわからなければ、無理にやらないほうが吉)なんていう方法もあるのですが、ファイルサーバの全ファイルのインデックスを作らせると数十万ではきかないファイルのインデックスを作ることになるので、あまりおすすめではありません。

自分に必要なファイルだけをショートカットファイルを作ってローカルに置いておいたほうが、検索も早いですし、自分勝手な名前をつけられるので便利なのですよ。

また、ショートカットを作る時に、過去にアクセスファイルは以下に保存されています。

  WIN+R で "recent"

これで最近使ったファイルの一覧が表示されます。ざっと見てみて、このファイルまだ使いそう、と思ったらこのファイルも "Shortcut" フォルダに移動させておきましょう。ファイル名もわかりやすいものに変えておいてください。

◆アプリを起動する


アプリを起動する時に、マウスに持ち替えるのが面倒です。できるだけキーボードで操作したいですね。
何しろ、指は10本あるのに、マウスは1つだけしか指示できません。10倍早く操作できるのですよ。もったいない。
とくに最近は PC の操作環境をよくするために大画面のモニタ、マルチモニタなどを導入している方が多いので、マウスを画面端から画面端まで移動させるのに、マウスを滑らせて、もちあげて位置を戻し、またマウスを動かすという操作をしている人が多いです。なので、マウスのクリック音よりもこの上げ下げの音のほうがうるさいくらい。

そんなことをせずに、WIN+S でアプリ名を入れましょう。たとえば、メールアプリは

  メール 日本語で入力
  mail  英語で入力

どちらでも起動できます。もし、Chrome を起動したければ、

  WIN+S で "chrome"

と入力するだけです。何度もやっていると Windows もそれを記憶してくれるので、私の場合は C キーを押した途端にクロームが候補に出てきます。


◆キーワードを付けて検索対象を絞る


Windowsサーチでは、対象の条件を絞り込みができます。たとえば、"会計" というファイルとフォルダがある時に、

  フォルダ:

というプレフィックスを書いてやると、フォルダだけが候補として表示されます。具体的には

 WIN+S で "フォルダ:会計"

と入力してやることです。メールの中から "会計" を探してほしければ、

 WIN+S で "メール:会計"

です。

■分けるな、検索しろ


私は、ファイルをフォルダに分けて保存することはなく、ほとんどのファイルは同じフォルダ内に放り込んであります。

この理由はいくつかあるのですが、フォルダに分ける、というのは、ファイルの中身によって分類しなければいけないということです。ところが、この分類というものが、人間の認識は意外と曖昧で、全てが正確ではありません。いわゆる、「もれなくダブリなく」最初に分類表がないといけません。

ところが、活動は年度によって違うし、それが集合離散することも少なくありません。
また、プロジェクトごとに分けたとしても、プロジェクトをまたがる情報とというものができてきます。たとえば、部員のメンバーリストには、関係するプロジェクトごとにまとまったひょうであれば、どこのプロジェクトにも入れられません。

そうすると、ファイルを保存するときには、このファイルはどこに入れればいいだろう? と迷うことになりますし、ファイルを探すときには、「もしかしてこっちのフォルダに入れたかな?」とファイルを探し回ることになります。

多くの人は、ちょっと前に作ったファイルの在処を探して、フォルダ内をあちこちさまよい歩いた経験があるのではないでしょうか。
「探す」という行為は生産性が0です。それなのに、それを1時間もやっていたら泣けてきますよね。

探してはいけないのです。検索してください。ようするに探すという行為はせずに、コンピュータに任せてしまえばいいのです。コンピュータにとってもそのほうが得意分野です。

だから、分けるな、探すな、検索しろです。
そのためのツールとして、検索機能があるのです。それを高速化するためにインデックス機能があるのです。

使わなければ損ですよ。


◆このテーマのおすすめ図書


単行本(ソフトカバー)

単行本

くもんなぜなぜカレンダー2022年版

虫を観る、虫を描く標本画家川島逸郎の仕事

iPadはかどる!仕事技2021

コミック

■同じテーマの記事

Windows8,WindowsMobileでGoogleアプリを使う

Windows8やWindows Mobileを使っていて、「あぁ、Googleが使いたい」と思ったことありません?私のPC環境はWindows7とWindows8の併用で、タブレットPCとしてNexus7を使っているのですが、検索やスケジュールなどはGoogle上でほとんどすべての作業ができてしまいます。※ただし、文章作成は、会社がMS-OFFICEを使っているので、自宅でもMS-OFFICEを使ってます。機能的にはマイクロソフトもほぼ同等の機能を提供しているので、..

頭の回転を早くするためのトレーニング#2

どこにも「頭の回転が速い人」というものはいるもので、そういう人をみるにつけ、どうして自分はこんなにアタマが悪いんだろうと思ってしまいますよね。でも、よくよく観察・分析してみると、頭の回転が速い人は生まれつき回転が早かったわけでなく、意識・無意識にしろ、そうしたトレーニングをしてきた結果なのです。頭の回転を早くするトレーニングトレーニング前回、頭の回転が速い人は、ひとつひとつの動作も早くなることを書きました。今回は、..

ドラッカー:リーダーシップ力診断

本日は、『まんがと図解でわかるドラッカー リーダーシップ論』から、ドラッカー流リーダー力診断をご紹介します。以下のリストにある項目に、そう思うなら「はい」、そうでないと思うなら「いいえ」で答え、「はい」の数を数えてみてください。・リーダーは、自分の得意分野に優秀な人材を集めることで組織に「強み」を作るべきである・リーダーは意思決定を下したら、あとは全て現場に任せること。役..

転職面接の質問にはこう答える!のヒント集

書類審査は通るけど、面接審査で落とされる、という話はチマタには多いようですし、ウチの会社も合格率はあまり高くないように思います。自分の実力がない?見当違いの会社を受けている?相手がイジワルな面接官だった?どれも少しずつ当てはまるかもしれません。しかし、筆者のこれまでの経験をべースだと、面接で失敗する理由は面接のポイント(面接官の意図)がわかっていないために、面接官の質問に対して「期待ハズレの答えと反応」をしているのだそうです。..

フォルダの同期・バックアップ方法5:バックアップを自動化すると気楽にファイルを操作できる

最近の Windows ではあまりなくなりましたが、以前の Windows では、突然ファイルが破損して、何日もかけて作ってきたファイルが一瞬にしてパア、なんてことがよくありました。また、Windows のせいだけではなく、誤操作や誤判断でファイルを消してしまう、なんてことも時々あります。人間だからミスはするさ…、フッ………などと言ってみても、内心は呆然。という時のために、バックアップを作るようにしてます。ただ、手動でバックアップをすると、手間でもあるし、つい忘れて..

ミスを犯してしまった時に最初にすべきこと

##BKREF 自己暗示で一生が変わるISBN=B00LGJ81QO仕事をしていれば、だれしもミスをします。仕事でなくとも、なにかしていればミスはつきものです。その時にうまくリカバーできるかどうかというのは、最終的な成果に関わってきます。ところが、どうも人間というのは焦ってなにかをすると大概、ミスをおかすもので、ミスに気がついて焦ってなにかをすると更にドツボにはまる、ということになります。こんな時に心がけて..

posted by 管理人 at 14:41| Comment(0) | PCアプリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: