仕事におけるあらゆる作業を細分化していくと、次の3つに分解できます。
1.準備
2.実際の作業
3.後片付け
たとえば、ノートになにか書こうと思ったら、ノートとペンを出してきて、書き付けて、ノートとペンをしまう、という3段階ですね。
製造現場では、この3段階をそれぞれに分けて効率化をします。現場に入ると最初に言われるのが、整理整頓。これは、1と3の作業を効率化するためです。
■なにかやりたいと思ったらすぐに準備ができますか?
何かを思いついてそれをメモしようとした時に、すぐにメモ帳とペンが取り出せるでしょうか?
もしそれができず、「あれ? メモ帳どこにしまったっけ?」となったり、「あ、今持ってないや。ちょっと自分の机まで取りに行こう」などと考えたら、思いついたアイディア自体を忘れてしまいます。書ける状態になったときにはすでに、「なにを書こうと思ったっけ?」状態です。
もし、あなたにそういう経験があるのであれば、準備の時間をいかに短縮するかを考える余地があります。
私の場合、作業をする机の上には、付箋が貼り付けてあってその横にペンが常に置いてあります。
ただ、常に机の前にいるわけではないですし、電車の中、トイレの中、お風呂の中でいつでもメモ帳があるとは限りません。
人間のひらめき、アイディアというのは、三上といって、「馬上(ばじょう)」「枕上(ちんじょう)」「厠上(しじょう)」という状態が最も出やすいそうです。馬上とは、馬の上で揺られているとき、今で言えばドライブ中でしょうか。枕上とはうとうとしているとき、厠上とはトイレをしているときのことです。これらに共通するのは、心が解放され、リラックスした状態にあるという点です。
そこで気をつけているのが、必要なものがすぐに取り出せる状態を作ることです。これには2つの要素が必要で、
・必要なものにアクセスする(取り出す)手間が少ないこと
・必要なものが物理的に少ないこと、つまり一つのもので複数の機能を兼ねることができていること
です。
■必要なものにアクセスする(取り出す)手間が少ないこと
これは、前述の通り、机の上であれば、つねに右側(利き手側)にメモ帳を貼り付けておいて、その横にペンを置きっぱなしにしています。家中のあちこちにメモ帳とペンがセットにしておいてある状態です。ただし、家の外では、そこら中に物をおいておくことはできないので、常に持ち歩くカバンの収納機能が重要になります。
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◆手裏剣カバン術
どこでもオフィス化計画には、カバンの工夫が有効です。カバンひとつあれば、いつでもどこでも仕事ができるようになります。
たまに手ぶらで通勤する人もいますが、それだと、ちょっとした空き時間に何もできなくなります。ですから、僕はカバンにはこだわっています。
僕のカバンは、とにかくポケットがたくさんあり、丈夫で滑りにくい肩掛けベルトもついているので、荷物が増えても安心です。
そして手裏剣をとり出すように、カバンからすぐにモノがとり出せることを重視しています。携帯電話も、財布も、名刺も、ポケットティシュも、手帳も、それぞれ決まった専用ポケットに入れているので、見なくても両手がふさがっていても必要だと思いついてから3秒以内にとり出せ、一瞬でしまえます。
また、本はカバンのサイドポケットに入れているので、一瞬でとり出せ、一瞬でしまえます。電車が止まって扉が開くその瞬間まで読書ができます。
財布がすぐにとり出せる、定期がすぐにとり出せる、通帳や印鑑がすぐにとり出せる。自宅のカギがすぐにとり出せる。これはストレスがたまらず、便利です。
以前、駅で見かけたおばあさんがすごいバッグを持っていました。小さなキャリーバッグなのですが、背面に簡単な折りたたみ椅子がついていて、駅で電車を待つ間、キャリーバッグに座っているのです。電車が来たら、イスは折りたたんで、そのままコロコロを引けばいい。あれはいいなあと思いました。
カバンは日々持ち歩くものですから、生産性を左右するツールです。市販でよいのがなければオーダーメイドでつくってもいい。そこまでする価値のあるものだと思います。
午堂登紀雄(著) 『「お金をもらう」から「稼ぐ」人になる習慣術』
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本書から学んで、私は収納が多く、その収納にアクセスがしやすいカバンにこだわるようになりました。
私がカバンで気をつけているのは
・持っていても両手がフリーになること
・小物は開口部付近に入れられるポケットが多数あること
・仕事でもプライベートでも使えること
・開口箇所が多くて、複数の小物がすべて取り出しやすい位置にあること
・PCはもちろん、着替えなどを入れておいても十分な容量があること
です。
カバンに入れているものは、「これから2泊3日で出張」と言われても、準備のために一旦自宅に帰る必要もなく対応できるだけのものが入っています。実際、以前そういう事(突然のお泊り出張)があったのですが、対応できたのは私だけでした。
それだけのものを入れようと思うと結構な容量の鞄が必要です。普通のビジネス用のスーツケースでは対応できないので、ディーバッグを使っています。
PCの中にあるデータでも同じです。私はPCにファイルを保存するときには分類しません。その代わりにファイル名になるべくわかり易い名前をつけるようにしてあります。そしてひとつのフォルダにどんどん放り込んでおきます。
ファイルを開くときにエクスプローラを開いて、ルートから複数のフォルダをたどってファイルを開く人をよく見かけますが、この時間がもったいない。私は、Windows キーと S キーを押して、そこにファイル名(の一部)を入れてしまいます。そうすると Windows が探してきてくれます。最近使ったファイルなら、同じく Windows + S のダイアログにアプリ名を入れたらそこに履歴を選択するだけ。どちらが早いかは考えるまでもないですね。
ちょうどカバンの3番めのチャックをあけると、ティッシュが右側のポケットにあるとわかっていれば一直線にたどり着けるのと同じです。
■ひとつのモノで複数の機能を兼ねることができていること
ものを購入するとき、新しいアプリを試す時などには「多機能・多用途であること」というのが私の重要な選択要件です。
理由は、ひとつのものが10%大きくなったとしても、それが2つの機能を持っていれば、2つのものを持つよりも圧倒的に場所効率がいいからです。もうひとつは探す手間です。10個のものがあれば、10個のなかから必要なものを探さないといけないですが、1つしかなければ探すという行為自体が必要ありません。
たとえば、だれでも持っているスマホ。これは多機能・多用途の代表みたいなものですね。電話であるとともにメモ帳になり、メーラーにもなります。スケジュール管理もしてくれます。なので、電話をしたいからと言って携帯電話を探し、メモがしたいからと言ってメモ帳を探す必要がないわけです。
同じくペンも、ボールペン、鉛筆、スタイラスペンを兼ねるようなもの(当然ボールペンのインクは多色)をつかっています。
1つのグッズで、複数の機能を兼ねることができるようになっていれば、取り出すときも迷うことが少なくなります。
もちろん、専用のツールのほうが使い勝手がいい場合もありますが、基本的な部分は同じなので、ひとつのツールを使いこなすことに習熟したほうが作業が早くなるのです。
たとえば、私はPCのツールでも、ArtTipsというツールを愛用しています。最近は更新されていませんが、20種類以上のキーボード周りの機能がひとつのアプリに搭載されています。クリップボード管理やテキスト整形、スクリーンショットの取得、マウス制御などひとつのアプリで機能するので、メモリも圧迫しないし起動も高速になります。
ツールを探すときには、物理的にもアプリ的にも多機能なものを選ぶことで、余計な荷物を増やさずに様々な状況に対応できるようになります。
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