2022年09月13日

時間管理は3つのことをやればいい

「仕事の量が多くて残業ばかりしている」
「忙しくて睡眠時間が足りない」
「いつもやるべきことに追われて、ゆっくり休む時間が取れない」

このように、時間に追われて毎日忙しく過ごしている人は少なくありません。
おそらく、多くのかたがこうした状態から脱出するために、少なからぬ書籍やセミナー、そしてWebページなどを通じて、「時間管理」「タイムマネジメント」を勉強し、試行錯誤した事があるのではないでしょうか。


そしておそらくこれを読んでいるということは、それらに満足できずに、さらなるノウハウを求めて、ここにたどり着いたのではないかと推察します。

また、時間管理に取り組めば取り組むほど、時間に縛られている、時間に追いかけられているような息苦しさを感じるようになり、元の状態に戻ってしまった人も少なからずいると思います。

■時間管理とは時間を管理することではない


なぜ、このようなことが起こってしまうのでしょうか。

それは、時間を管理することが目的となっているからです。

もしかするとあなたは、「時間管理というのは、その名の通り時間を管理することじゃないの?」思われているかもしれません。

確かに素直に読めば、時間管理とは「時間を管理すること」のように読めます。それを主眼においた書籍やセミナーもあります。しかし、よく考えてみてください。

・あなたは1日の時間を25時間にできますか?
・あなたは1週間を10日にできますか?
・忙しい月末のために時間を貯蓄しておく銀行を知っていますか?
・先週に戻って失敗した作業をやり直すことができますか?

どれもできません。

不思議の国のアリスや相対性理論の世界にでも入らない限り、時間はどうやっても1日24時間ですし、1週間は7日、1年は365日です。変えようがありません。管理対象となる時間は意思の力では変えられないのです。変えられないものを管理することはできません。変えられないものに注目しても何も変わりません。

変えられないものをどうにかしようとしても、あなたの成果や生産性は変わることがありません。変えられるものを良い方向に制御しない限り、あなたの生産性を上げることはできないのです。


■時間管理の本質


では、時間管理において、変えられるものは何でしょうか。この3つのことをやればいいです。

・時間の配分
・作業の密度
・作業の方向性

これらを管理することによって、あなたは「時間の管理」ができ、生産性を上げることができるようになります。

詳細に書くと、本ができてしまいますので、ここではその概要のみを説明します。

「時間の配分」とは、「何をいつやるか」「何をやらないのか」ということです。
本シリーズ『仕事の生産性を上げる技術』で繰り返し述べてきていることですが、「優先順位」とは「何をするか」ではなく、「何をしないか」を決めることです。そしてやると決めたことは「いつするか」を決めることです。

「作業の密度」とは、可能な限り短時間で最大の効果を出すことです。
生産性を上げることにほかなりませんが、これはその目的・目標に対して最適な方法を検討して、それを高い集中力で実行することです。非常に高い集中力を発揮できている状態のことを、「ゾーン」(または「ゾーンに入る」)といいます。このゾーンの状態を作り出し、それを維持することが作業の密度の管理です。

「作業の方向性」とは、その作業が目標に対して100%の一致性を持っていることです。
目的・目標に向かって真っ直ぐ進めることですが、通常はそこに目標に対して価値を産まない作業がどうしてもはいります。たとえば、東京と大阪までの直線距離は約400kmですが、道路や新幹線の走行距離は約500kmです。つまり、東京から大阪に行くのに100km近く無駄に走らないとたどり着けません。プロジェクトにおいてもそうして無駄に捨てている工数や時間が多くあるのです。これをより小さくしていくことが、作業の方向性の管理です。

時間管理とはこれら3つを最適化していく手法なのです。

本書『仕事の生産性を上げる技術〜時間管理編(上)〜』『仕事の生産性を上げる技術〜時間管理編(下)〜』では、この3つのやり方について詳細に述べています。

今週はその要約についてご紹介したいと思います。



■参考図書 『仕事の生産性を上げる技術〜時間管理編(下)〜




ある漁師が、新しい網を手に入れた。初めて使った日には100匹の魚が取れた。漁師はもっとたくさん取ろうと何度も漁に出るようになった。しかし、量に出れば出るほど取れる魚の数は少なくなり、漁師が漁に出る時間はますます長くなった。漁師仲間が彼に聞いた「なぜ網を修理しないのか。穴だらけじゃないか」と。
漁師は答えた。「そんなことをしている暇はないほど忙しい。もっと魚を取らないといけない」。

本書は、あなたの目標達成を手助けするために、時間管理の手法について書かれた本です。時間管理についてあなたが抱えている問題のいくつかを解決するための手助けをしたいと考えています。そのために、「時間」という認識しづらいものをどのように捉え、どのように生産性を上げるために利用するのかについての原理原則と実際の応用例を提示します。

従来のビジネス書では、非常に抽象的な時間管理の手法の紹介になるか、非常に具体的で環境依存になって応用のしづらい紹介になるか、出版物にするという制約の中で、ピンポイントに絞られていた時間管理の手法について、その全体像を示すとともに、それを応用したTipsを600ページ超にわたって解説しました。

下巻では、上巻で述べた論理的な手法を実際の場面で使用したノウハウと、上巻では論旨の流れから説明しきれなかった原理原則の捕逸の80個をランダムにご紹介しています。

これらのノウハウは、インターネットのハウツーサイトや書籍を丁寧に巡回すれば、同じようなものは見つかると思います。ただ、それがどのような原理に基づいて考えられたのかについては、上巻の論理部分を読んだあとだと、より理解が進み、自分の環境に適用しやすくなっていると考えます。つまり、一般原理を知っていることで、表面的には異なる環境のハウツーを自分の環境への適用や応用ができるようになるのです。下巻ではその適用事例を見ることで、自分の環境であれば、どのように適用できるだろうかと考えるヒントになると考えています。

あなたは、人生という大海で漁をしています。魚をたくさん得るためには、一度漁に出るのをやめて、網を修繕する時間を作ってください。網を修繕するだけでなく、もっと高性能な網を使った漁労方法を知れば、あなたはより短時間でより多くの魚をとることができるようになります。本書は網を修理し、多くの魚を得る方法について詳述します。





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仕事の生産性を上げる技術〜時間管理編(下)〜
著者 :
楽天では見つかりませんでしたDMMでは見つかりませんでした



●このテーマの関連図書


仕事の生産性を上げる技術〜タスク管理編(上)〜: 生産性を10倍にするタスク管理の技術 仕事の技術





■参考図書 『仕事の生産性を上げる技術〜時間管理編(上)〜




ある漁師が、新しい網を手に入れた。初めて使った日には100匹の魚が取れた。漁師はもっとたくさん取ろうと何度も漁に出るようになった。しかし、量に出れば出るほど取れる魚の数は少なくなり、漁師が漁に出る時間はますます長くなった。漁師仲間が彼に聞いた「なぜ網を修理しないのか。穴だらけじゃないか」と。
漁師は答えた。「そんなことをしている暇はないほど忙しい。もっと魚を取らないといけない」。

本書は、あなたの目標達成を手助けするために、時間管理の手法について書かれた本です。時間管理についてあなたが抱えている問題のいくつかを解決するための手助けをしたいと考えています。そのために、「時間」という認識しづらいものをどのように捉え、どのように生産性を上げるために利用するのかについての原理原則を提示します。

従来のビジネス書では、非常に抽象的な時間管理の手法の紹介になるか、非常に具体的で環境依存になって応用のしづらい紹介になるか、出版物にするという制約の中で、ピンポイントに絞られていた時間管理の手法について、その全体像を示すとともに、それを応用したTipsを600ページ超にわたって解説しました。

本書、上巻では、時間管理の概要と効率が高まる時間の管理方法を論じます。
時間管理においては、管理するものは時間ではありません。時間を消費するもの、すなわちその時間に「何をするのか」を管理することで、時間あたりの生産性を高める方法について述べます。
このために、時間管理の3つの管理手法について述べています。最初は時間の配分の方法。次に時間の密度を高める方法。最後に作業の方向性を管理する方法です。従来の時間管理手法に関するノウハウはすべてこの中のいずれかに分類できます。これらのノウハウが生み出された論理的背景と現実への応用方法について述べます。

とくに注意すべきは「時間を記憶してはいけない」ことです。時間は物理量としては認識しづらいため、時間に関する記憶は曖昧になりがちです。記憶ではなく記録し、時間を見える化をする方法が重要です。また時間の自由度に応じてどのような手法を用いるかの選択を適切にしなければ、生産性をあげることはできません。

あなたは、人生という大海で漁をしています。魚をたくさん得るためには、一度漁に出るのをやめて、網を修繕する時間を作ってください。網を修繕するだけでなく、もっと高性能な網を使った漁労方法を知れば、あなたはより短時間でより多くの魚をとることができるようになります。本書は網を修理し、多くの魚を得る方法について詳述します。





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仕事の生産性を上げる技術〜時間管理編(上)〜
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アトミック・シンキング: 書いて考える、ノートと思考の整理術

週刊SPA!(スパ) 2022年 8/16・23 合併号 [雑誌] 週刊SPA! (デジタル雑誌)

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