2022年11月01日

ボトルネックを見つける簡単な方法


「あなたが普段やっている作業の生産性を阻害している課題はなんですか?」

この質問に簡単に答えられる人は多くないかもしれません。
たとえば、毎日数十件のメールを送受信をしていますよね。その中でメールに返信するという作業(その中身については一旦横において)の課題は何でしょうか。

 たくさんの受信メールの中から返信が必要なメールを素早く発見すること?

 相手に悪印象を抱かれないように、文言を考えること?
 受信したら即座にメールの中身を確認すること?

いろいろ思いつくかもしれません。それが本当に重大な課題ですか?

■ボトルネック


ボトルネックとは、ある一連の作業においてその作業の生産性を制約している作業の一部分です。
たとえば、作業αがA,B,C,Dと4つの一連の小さな作業からなっていたとします。

同じ作業を繰り返したとしたらAの作業は1分間に10回できます。Bの作業は同じく1分間に11回できます。Cは5回、Dは15回。

4分あったときに、作業αは、最大でも5回しかできません。なぜなら、作業Cがそれ以上できないからです。
これがボトルネックです。

つまり、あなたが作業αをもっと素早くやるためには、作業Bを12回できるようにしても、全く効果がないのです。

そう考えたときに、先程のメールの質問であなたが上げた課題は本当にあなたの生産性を上げるための課題でしょうか?


■ボトルネックを発見する簡単な方法


ボトルネックとなっている課題を発見する方法は非常時シンプルです。
それは、トヨタ生産方式では当たり前に使われている方法です。

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●滞在リスクの「見える化」をする
 トヨタ生産方式という考え方があります。

 これは、「カイゼン」や「カンバン方式」「ジャストインタイム」といったいくつかの方法を総称した呼び方ですが、トヨタを自動車生産台数世界一にならしめた要因のひとつが、このトヨタ生産方式にあるといっても過言ではないでしょう。

 しかし実は、カンバンそのものは結果でしかありません。ジャストインタイムもしかり。その神髄は、問題の「見える化」にあります。トヨタ生産方式は、問題を「見える化」することから始まります。

 生産現場のラインが止まることなく動いているのは、問題がないのではなく、問題が見えなくなっているだけだといいます。

 たとえば、3人でできるところを5人でやれば、確かにラインは止まらない。しかしこれが問題を見えなくする。後工程に影響しないように予備の在庫を増やせばラインが止まらない。これが問題を見えなくする。

 必要数ではなく稼働率を重視するから在庫が増える。これが問題を見えなくする。

 そこで、5人でやっているなら3人に減らす。仕掛かり在庫を5個から1個に減らす。するとラインが止まるなど問題が出てくる。そうやって問題点を顕在化させているのです。

午堂登紀雄(著) 『「お金をもらう」から「稼ぐ」人になる習慣術
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生産性(単位時間あたりの生産量)を考えると、生産量を増やすか単位時間を小さくしてやって、そこで一番最初に問題として上がったものが、生産性を阻害している最大の問題です。

メールについて考えると、メールの返信にかかる時間を短くしてやって、どのような問題が起きるのかを確認すればいいのです。

私の経験だと、大抵は「返信のタイプが間に合わない」「メールの文章が長い」というような単純な問題に行き着きます。かっこいい課題、「メールの文言に気を使う」などという抽象的なことに落ち着くことはありません。

■湖から水を抜く


業務システムを開発する仕事は、
  いまそれなりに動いている業務をシステム化して、より効率よく業務を回す
ようにすることです。つまり、業務部門に行って「なにか困り事があったらシステムを作りますよ」と社内営業をするのですが、大抵の業務部門では「問題はないけど面倒なことはあるなあ」と言われます。
つまり「面倒くさい作業をやりたくないので、それをシステム化(自動化)してくれれば助かる」というスタンスでシステム化の要求が来ます。ところがそうした業務は週に1時間とかの大して投資対効果の高くない業務なのです。週に1時間、費用に換算して1000円程度です。それを100万円をかけてシステム開発したら、投資回収に1000週間(約20年)かかってしまいます。
そんなことに開発費を使えるわけ無いですよね。

私は前述のようなことを説明するときに、よく使うイメージがあります。

 あなたの仕事は今湖のように真っ平らです。なんの問題もありません。でも、その湖の水を少しづつ抜いていったらどうなるでしょうか?
 だんだん水が少なくなってくると、やがてあちこちに島が見えてきます。それは湖の湖底が真っ平らではないからです。この島を潰してやると、もっと少ない水でまっ平らな問題のない作業ができるようになりませんか?

普段やっている仕事というのは、「慣れ」というフィルタがかかって、問題や課題を見つけにくくしています。それを発見するには、同じ仕事ができなくなる無理な条件を作ってやることです。
まず、あなたが普段やっている仕事の水位を意図的に減らしてみてください。そうすると、出てくる島を潰してやると、より少ない水で、あなたの仕事は完成するようになります。



■参考図書 『「お金をもらう」から「稼ぐ」人になる習慣術





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実は成功者たちがやっている「日々の行動を、すべて稼ぎにつなげる方法」を、元ダメ社員から3億稼いだ著者が紹介する1冊。
毎日終電まで働いても稼ぎが増えない人もいれば、週に数時間働くだけでその何倍も稼ぐ人がいます。
しかし、決して前者の能力が劣っているわけではありません。
勉強することや事務処理を行なうことと、お金を稼ぐことは違うのです。

一生懸命働いているようで、実は儲けにつながらないことばかりやっている人がいます。
一方、遊んでいたり、くつろいでいるようで、それを着実に儲けにつなげる人もいます。

この違いは、「情報(経験)を富に変える知的な思考作業をしているかどうか」です。

本書では、「考え、発想する」というビジネス心肺能力を鍛える方法や、「試行錯誤を続ける」というビジネス足腰を鍛えるための方法や考え方を、たくさん紹介しました。

試しに3か月、続けてみてください。
3か月後、「稼げる自分」に生まれ変わっているはずです。






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●本書を引用した記事
 効率化には作業の準備の時短が効く
 情報整理は時間の無駄(Windowsサーチを使おう!)
 調査したら満足するな
 ジェットストリームアタック!!な仕事術
 賢い買い物をするためのヒント

●このテーマの関連図書


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posted by 管理人 at 14:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 仕事術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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