2022年12月13日

持論を問い直す「内省的実践」


人間は経験に学ぶことで成長します。しかし、その学習で出来上がったものが間違っていたとき、または時代に合わなくなったときに人はそれをどのようにすれば修正できるのでしょうか?

■経験学習と内省


過去に何度か「内省」について書いたことがありましたが、本書『職場が生きる 人が育つ 「経験学習」入門』にも書いてありましたので、ちょっと引用。


★P101(105)〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

●持論を問い直す「内省的実践」
他者から教えてもらいながらも、人は自分の頭で考えることによって、自分なりの「持論」や「ノウハウ」を作り上げます。しかし、すでに指摘したように、経験を積むに従ってこの持論やノウハウが固定化し、成長が止まってしまう傾向があります。このノウハウの固定化を防ぐのが、「持論を問い直す」ことです。

ショーンという学者は、仕事や問題の本質を考えながら、自分の行為を振り返り、自分の持論やノウハウを問い直すことを「内省的実践」と呼んでいます。この内省的実践は、リフレクション系の学ぶ力の理論的な土台となるものです。

「問題の本質は何か」、「自分のやり方は本当に正しいのだろうか」、「この仕事はどんな意味があるのか」という問いを自分に投げかけながら仕事をすることで、見過ごしがちな点を意識したり、自分が当たり前だと思っていた前提や仮定に気づき、今までとは違う考えや行動を受け入れることができるようになるのです。

時代が変化しているのに自分のやり方に固執している「昔のヒー口ー」は、内省的実践ができない人です。これに対し、顧客のニーズや社会環境の変化を敏感に感じ取りながら、自分の営業スタイルや、仕事に対して自分が抱いている前提を問い直すことのできる営業担当者は内省的実践者だといえるでしよう。

「経験 → 内省 → 教訓の引き出し → 新しい状況への適用」という経験学習サイクルの中で、より深いレべルで「内省」と「教訓の引き出し」を行うのが内省的実践です。

内省的実践は、前述した「アンラーン = 学びほぐし」を促すものですが、「自分の頭で考える」という行為を突き詰めたものであるといえるでしよう。

成長の止まっていた棋士の米長邦雄氏は、問題の本質を問い直すことによって自分が得意な戦法を見直し、再び成長することができるようになりました。

ショーンは「行為の中での内省(reflection in action)」と「行為の後の内省(reflection on action)」を区別していますが、ここで大事なことは、両者をむすびつけることです。つまり図表 3 - 4 に示すように、自分の頭でよく考えながら仕事をし(行為の中での内省)、仕事の後でも深く考え(行為の後の内省)、次の行為につなげるという循環を大切にしなければなりません。

(著) 『職場が生きる 人が育つ 「経験学習」入門
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ちょっと文章がカタくて、ブログには適さないみたいな気もしたのですが、きちんと書こうとするとこうならざるをえないかな。ということで、そのまま引用してみました。

まあ、ようするに、あるやり方でやることが「良い」と感じたときに、

  なぜそれが良いのかを考えてみなさい

ということです。

たとえば、あるプログラムをC言語で実装しようとしたとしましょう。
そのときに、よくよく考えてみれば、perl / python のような言語でも同じことはできるでしょう。もしかしたら、実はプログラムをする必要すらなくて、Vector を見に行けばいいだけかもしれません。

過去には、C言語で作って、利用者のいろいろな「ワガママ」に応えられるようにするのが、良い選択肢だったかもしれません。それで今までうまく行っていたのならそれを選べば、新しいことを学んだり、調べたりする必要もなく、「勝手知ったる…」で作業も短時間で済むかもしれません。

そこでふと立ち止まって、このままCしか知らないプログラマって、市場価値はあるのかな??

とか考えることがデキたら、「内省」としてはOKだということではないかと。






■参考図書 『職場が生きる 人が育つ 「経験学習」入門




適切な「思い」と「つながり」を大切にし、「挑戦し、振り返り、楽しみながら」仕事をするとき、ビジネスパーソンは経験から多くのことを学ぶことができる。これが筆者の主張の核心部分である。優れたマネジャーへのヒアリングを多用し、現場で応用可能な育成ツールも紹介しながら、『経験から学ぶ力』の身につけ方を解説する。




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