そして、慌てて挽回しようとすると、さらに失敗します。いわゆる「ドツボにはまる」というやつがおきます。
■失敗したと思ったら…
突然話題が変わりますが、私は近所の自動車屋さんで初めての自動車を買いました。そのときに自動車屋さんに言われたことを今でも思い出します。
あのな、自動車に乗っていれば、事故を起こすこともある。
もし事故を起こしたら、何はともあれ、自動車の周りを一周歩いてこい。
事故を起こしたところだけななくて、自動車の周りを全部見るんだ。
これだけは覚えておけよ。すぐになにかしようとするな。
まず、サイドブレーキを引いて、一周してこい。すべてはそれからやるんだ。
これはいまだに気をつけています。さらに仕事をするようになってからも、とても役に立つ助言になっています。
もし自動車に乗っていて、側溝に脱輪させてしまったような場合、慌ててバックしてはいけません。まずを停車させて車から降りて、車がどのような状況にあるのかを確認することで、頭の中をクールダウンするとともに、状況を正確に把握しなさいということです。脱輪が少しだけだった場合、慌ててバックさせようとアクセルを思い切り踏み込んだりすると、勢い余って今度は後ろの壁に激突、などという余計な事故まで起こしてしまいます。
まずは、おちついて状況を確認すべきなのです。対処のアクションを起こすのはそれからです。
■「失敗した!」とにはクールダウンを最初にする
多くの人は「緊急事態!」や緊迫した場面に直面すると、焦って「今すぐ何とかしなくちゃ」のように考えてしまい、頭が真っ白になってしまう事が少なくありません。特に経験したことのない問題に直面すると、焦って無用な行動をしてしまって、より大きな問題を起こす場合もあると思います。
こういうときに「焦ってはいけない」というのは全くその通りなのですが、それができるためには、そうした修羅場を何度も経験することが必要です。何度も経験すると、ある程度落ち着いて対処することが可能になります。あくまでも「ある程度」ですが。
トラブルが発覚したときにすることは、それを知った瞬間に頭をクールダウンすることです。
しかし、それができないからこそ頭が真っ白になっているので、「まずいっ!」と思ったときにするべき行動を決めておきましょう。
これが、今すぐやるべきことです。とにかくクールダウンすること。
どのようにしたらクールダウンできるのかというと、トラブルから目を離すことです。
人間は問題が起きると、問題を凝視してしまいます。これが心理的に「周りが見えない」状態を作り、焦りを生みます。
したがって、問題自身から目を離すような動作をすると良いのです。
■参考図書 『「緊急事態!」を乗り切る 緊急度分離低減法』
「緊急事態!」 仕事だけでなく、普段の生活においてもあまり聞きたくない言葉です。しかし、どのような生活をしていようと、何かをしている以上、これを完全に避ける方法はありません。 何かをしていれば、その結果は期待どおりにはならないどころか、思わぬトラブルが発生することも少なくありません。それが他への影響が高ければ高いほど、「緊急事態だ! すぐに対処しなければ!」という心理状態になります。 しかし、慌ててなんとかしようとした結果、より大きな問題を起こしてしまった経験がある方も少なくないのではないでしょうか。 本書では起きてしまった緊急のトラブルをどのようにして解決に導くのか、その結果としてあなたの評価が上がるようにするための行動指針についてご紹介します。 第1章では、気持ちを落ち着かせるために「何をするか」に焦点を当てます。慌てているときには「落ち着け!」と言われても落ち着けません。具体的に「何をするか」が明示されることで、結果として落ち着くことができます。 第2章では、緊急事態に際して「緊急」という状態が解除されるまでの流れを説明します。人は「次に何が起きるかがわからない」「想定外の事態に遭遇した」ときに慌てたり不安になったりします。次に起きることがわかっていれば、落ち着いて対処が可能になります。まずはこの先の見通しを立てましょう。 第3章が「緊急度分離低減法」のコア部分です。問題が起きると、その問題を原因として様々な派生問題が起きます。しかし、それは単なる「不都合な現象」に過ぎません。それに気を取られて、あれも・これもと対応に追われると、自体をますます悪化させます。 本当に緊急な部分は緊急度を下げ、些末なことは後回しにする事ができるように「緊急度分離低減」です。 その着眼するポイントは、「質」「量」「方法」「納期」「工数」「感情」をコントロールすることです。これらをすぐに思い出せるキーワードを覚えやすくしたものが 思慮へ奉納、こう祈る です。 「緊急事態!」が起きても、それをうまく乗り越えられれば、あなたは周囲から絶大な信頼を勝ち取ることができます。それが自信になって、よりチャレンジャブルな活動ができるようになります。 |
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