2016年08月12日

記憶術:ブツブツ言う




何かを覚えたいと思った時に、ちょっと役立つかもしれない、「ブツブツ法」をご紹介します。

私は学生時代、覚えないといけないことは丸写し教科書の音読をやってました。

●丸写し
その名のごとく、とにかく教科書に書いてあるとおりにノートに書くことです。

何度も、何度も。

大抵、書き写す範囲は、「教科書の1ページ」です。

数学などの重要な公式についても、公式だけでなく、その節全体を書き写してました。

書き写そうと思うと、1文字1文字をちゃんと見ないとできません。

たとえば、

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710 元明天皇が都を奈良県奈良市付近の平城京(長安の模倣)へ遷都
712 日本最古の歴史書「古事記(こじき)」がつくられた
713 日本最古の地理書「風土記(ふどき)」がつくられた
718 藤原不比等が養老律令(ようりょうりつりょう)を選定
720 舎人親王(とねりしんのう)らにより日本書紀がつくられた
723 三世一身法(さんぜいっしんのほう)の施行
724 聖武天皇が即位する
737 藤原四兄弟が天然痘で死去
740 藤原広嗣の乱
741 各国に国分僧寺(こくぶんそうじ)と国分尼寺(こくぶんにじ)が建立
743 墾田永年私財法(こんでんえいねんしざいほう)の施行

引用元:日本の歴史年表
――――――――――――――――――――――――――★


普通の歴史年表です。読みました?
私はこういう一覧になった部分って、大抵読み飛ばしてます。

でも、書き写そうと思うと、一言一句読んで、頭に入れて、書かないとできないんです。
書き写すことは記憶の基本、ちゃんと読むことにつながります。そりゃ読んでないものを覚えることはありえないですよね。

●教科書の音読
もうひとつの手段は、声に出して読むこと。音読

これも、「きちんと読む」ための方法のひとつですし、もうひとつの目的は、声は耳からフィードバックされるという効果があります。

 見て→声に出して→聞く

という3回、頭のなかを通過します。
繰り返し効果ですね。

★P〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

覚えるときには、「音読」を有効活用しましょう。

私たちが知識を仕入れようとするときは、本であるとか、雑誌であるとか、とにかく「目で見る」ことが多いと思います。

最近では、学習用の CD や DVD がないわけではありませんが、依然として、本を使って知識を得ようとする人がほとんどだと思います。

本を読むだけですと、当然ながら、「視覚」しか利用できていません。しかし、本の内容を声に出して読み上げるようにすると、「視覚」だけでなく、「聴覚」も合めた学習ができるのです。

これが脳みそを活性化してくれます。きちんと記憶したいときには、本を読むときに、声を上げて読んでみることです。そうすれば、その内容をずっと細かく記憶することができます。

伊藤真(著) 『記憶する技術
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かつての日本の寺子屋でも、「子、曰わく…」と先生について音読してましたよね(ドラマで見ただけなので本当かどうかは知りませんが)。あれがやっぱり効果があるんですよ。

■ブツブツコメントする


同じく声に出す方法ですが、これは社会人になってから使うようになった方法。

★P69〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

私たちは、自分でも気づかないうちに、自分自身に語りかけていることがあります。

これを「内言語」というのですが、勉強のできる人は、これを無意識に使っています。

自分に話しかけて、正解を導き出すわけですね。

 「ええと、次は、どうするんだっけ?」
 「そうそう、あの公式を使うんだった」
 「よーし、よくできたぞ。おれってすごいな」

このように、自分自身に積極的に語りかけると、理解が促進されます。

「内言語法」は、自分がどれくらい物事を理解し、記憶しているかを明確化してくれる働きがあるのです。

したがって、勉強するときには、たえず自分自身と会話するようにしてください。

伊藤真(著) 『記憶する技術
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どちらかと言うと、「自分に理解度テストをする」という考え方で使ってます。

 「ほんとにわかった? じゃぁ、これをちょっと変形して…」
 「この公式を証明しよう!」

とかいう使い方です。

まあ、音読にしろ内言語法にしろ、家族が同じ部屋にいたりすると、結構「何しとんの?」とか言われちゃいますけど。なるべく一人の時にやってます。





■参考図書 『記憶する技術



記憶力は、一生、鍛えることができる。

司法試験界の「カリスマ塾長」として知られる、「伊藤塾」塾長の伊藤真氏は、こう断言する。
日本で最難関の試験といわれる司法試験に合格するためには、膨大な量の事柄を覚え、それを使いこなすことができなければならない。
60歳を過ぎてから勉強を始めて、合格する人もいる。
その人たちは特別なのかといえば、そんなことはない。
「記憶する技術」をもっているかどうかである。
それはたとえば、記憶を効果的に定着させたり呼び覚ましたりするためのコツや、記憶する対象に関心をもつといった意識のことである。
本書では、これまで多くの塾生を指導してきた中で、また著者自身が実践してきた、「記憶」を自由自在にコントロールする方法を伝授する。


●関連 Web
 記憶力を養えばストレスフリーな生活が!伊藤真『記憶する技術
 記憶する技術』天狼院書店





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記憶する技術
著者 :伊藤真

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posted by 管理人 at 09:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 発想法・アイディア術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月15日

発想法:引き出してくれる人を探す(ラジオ番組発想法)




アイディアを出す方法を、発想法シリーズで書きましたが、ひとつ『フレームワーク55』などの発想法の本には書かれていない発想法で、私が「意外とあるんだけどなぁ」と思っている発想法について書いてみたいと思います。

■話すこと


発想法関連の書籍では、「ブレインストーミング」「発話法」のような発想法は書かれています。

もう少し単純に言うと、「だれかとアイディアを出し合う」「アイディアについて話してみると具体化する」みたいな方法です。

ところが、誰かれ構わず、ところかまわず、これをやってもうまく行きません。
発想が広がったり、深まったりするには条件があるみたいです。

私が感じている条件は

 話を膨らませてくれる相手

です。

■アイディアが出てくる相手


おそらく注意深く思い出してみると、ほとんどの方には経験があると思うのですが、「いい思いつき」「いいアイディア」が出てきた時って、だれかと何かを話していた時に、「ふと思いつく」ことがあったのではないでしょうか。

私の経験だと、こういう体験をさせてくれる「だれか」というのは、結構限られた人です。
つまり、その人と話していると、なぜか発想が刺激されるんですよ。

私には何人か思い当たる人がいるのですが、タイプがいろいろで、「打てば響く」タイプの人や「ただ聴いてるだけ」の人、「いきなり別の話に飛ばしてくれる人」などさまざまですが、その人達との会話がなぜか発想を刺激してくれます。

■ラジオのパーソナリティとゲストの関係


クルマを運転するときには、FMラジオをかけっぱなしにしているのですが、番組のパーソナリティが一人でしゃべる続けている番組は少数で、読者からのはがきを読むかゲストと話をしていますよね。

で、ゲストが有名人だったりアーティストだったりすると、その人のインタビューになるのですが、「だれこの人?」みたいな人もゲストとして招かれている場合があります。
パーソナリティがほとんど話を引っ張っている番組があります。こういうゲストは、パーソナリティの知人だったり、何かのイベントの責任者だったりして、ラジオ番組で話ができるようなトレーニングを積んでないような人たちが多いです。要はタレントではない人たち。

それで、結構話が面白いのだから、パーソナリティの技量だとおもうのですが、その技量を発揮できる状況を作っているのがゲストです。

■ラジオ番組発想法


ちょうど、私の「アイディアが出てくる相手」と同じような状況なので、この発想法を「ラジオ番組発想法」と名づけてみました。

相手は何らかの情報を提供してくれているわけではなく、話をするきっかけを作ったり、話しやすいようにうまく合いの手を入れてくれる人がいると、意外と問題点に自分自身で気がついたり、解決策を思いつくきっかけになってくれる、というものです。

■アイディアや問題を話す人を選びなさい


結局、このラジオ番組発想法の要点は、「話す相手によって自分の発想力が変わる」という点。

相手がアイディアマンである必要もありませんし、上司・部下の関係も必要ありません。
「自分の発想を助けてくれる発言をしてくれる人」であればいいわけですが、この人が誰に対しても発想を助けてくれるかというと、どうも違うみたいです。私にだけ(あるいは他の少数の人)に対して、効力があるみたいなんですよ。

どういう人が自分にとって発想を助けてくれるのかについては、残念ながら私にはわかりません(参考にならな記事ですみません)。
自分と相手との相性みたいなものがあるみたいですが。

「この人と話していると、発想が広がる」「アイディアが出る」という経験をちょっと思い出してみると相性のいい人が見つかるかもしれません。

posted by 管理人 at 12:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 発想法・アイディア術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月04日

本屋に行く




■そうだ、本屋さん、行こう!



★P71〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

僕は「発想」とは、野球のバッティングのようなものだと思っています。
 :
ある情報が自分の方に飛んできたとき、そのレスポンスとしてアイデアや意見が生まれるということです。

奥野宣之(著) 『仕事の成果が激変する 知的生産ワークアウト―あなたが逆転するための73のメニュー
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私は、なにか難しい問題にぶつかった時には、机に向かってウンウン唸るようなことをせずに(もちろん、ある一定期間は唸ってますが、ふと我に返って)、散歩に出るなど他のことをするようにしています。

さすがに勤務中に散歩に行くわけにもいかないので、「ここまで考えたけどもうダメ」というところまでノートにぐちゃぐちゃと書きなぐりをしておいて、定時になったら速攻退社。行き先は本屋さんです。

本当は図書館に行きたいところなのですが、だいたい図書館は閉まるのが早いので、遅くまでやっている本屋さんが便利です。

■部門業績を上げる方法が本屋さんにはある


たとえば、「部門の業績が悪くなっている、ここらで一発逆転をしないとちょっとまずいことになる。でもどうやって…?」みたいな話とか、「部下Aと部下Bがこのところやたら折り合いが悪い。なにかあるたびに衝突している」とか。

実はその解決方法が、本屋さんにおいてある本に書いてあることが多いんです。

当然、私の悩みは私オリジナルであって、だれかが解決してくれるもの、あるいは誰かが過去に解決したものである保証はありません(完全に適応できるのは皆無でしょう)。しかし、そこにウンウン悩んでいる状態というのは、自分にとってアンテナが電波を探してぐるぐる回っている状態なんですよ。こういう時に、「健康にいいサプリメント」みたいな背表紙をみて、「会社におけるサプリメントっていうのは○○のことだよな」→「そうか、△△はまだ鉄かづだった」とか、「間に八方美人の部下Cを突っ込んでやれば…」とかいうヒントが発見されることが多いという意味です。

だから、本の内容はべつとして、その本に書いてあることや、背表紙、帯(本に巻いてあるその本を推薦した紙)などを見ながら、元の悩みが解決できるようなヒントを探すわけです。

■共通点を探せ


ただ、私の場合、本を手に取るとその瞬間から、その本のことでアタマがいっぱいになってしまうので、なるべく「もともとここへ来た理由」に立ち返る方法が必要でした。これをやらないと、目的を見失ってしまって…

何をするかというと、

 謎かけゲーム

です。例えば、上の例で言うと

 「業績アップ」とかけて「サプリメント」と解く、そのココロは○○!

みたいなこと。つまりは似たもの探し。これを必死に考えることにしてます。やりやすいものだけだと発想が広がらないので、目をつぶって手にとった本の表紙に書いてあるもので必ずひとつはやるようにしてます。

■巡回の順番


本屋さんに行った時には、まずその問題に関係ありそうなところから見に行きます。

これは、謎かけをするのに、共通点が多いのでやりやすいから。

そこから順番に本棚を回ります。あとは手近なところからなんでも。

私が一番良く引っかかるのは漫画本のコーナー。そのまま「大人買い」になることもしばしば…。

■絶対にメモしなさい


忘れてはいけないのは、メモ帳。

そこで思いついたり発見したキーワードは必ずメモしておくこと。
その時には、どういう意味があるかわからなくても、そのメモ帳をあとで、書きかけのノートに書き写していくなかで、いろんな情報や思考が再び巡ってきます。

まあ、溺れる者は藁をも掴むですがね。
意外と面白い発想が出てきますよ。

おかげで、私はいろんな方からいろんな相談を持ちかけられて、「アイディア製造機」みたいに呼んでいただけることもちょくちょく。
そうすると、社内の事情にそれなりに詳しくなったりして、一石二鳥。




■参考図書 『仕事の成果が激変する 知的生産ワークアウト―あなたが逆転するための73のメニュー


著者の奥野さんは、サラリーマン時代に書いたデビュー作『情報は1冊のノートにまとめなさい』が32万部のベストセラーになり、文筆家として独立。今でこそ多忙な日々を送っていますが、20代半ばの頃は、「仕事がつまらない」「もっと大きな仕事がしたい」と、毎日のようにヤケ酒を飲んでいたとか。そんな奥野さんが、大きく変われた理由は何か? それが今回紹介する知的生産力を磨くための73のワークアウトです。「これは使えるかも」「ちょっとアレンジしてやってみよう」など、どれでもいいので、とにかく、ピンと来たものは試しにやってみてください。ただし、効果の出方には個人差があるので、しばらくは続けてやってみてください。地道に継続すれば、きっと成果が変わるはずです。

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書名 :仕事の成果が激変する 知的生産ワークアウト―あなたが逆転するための73のメニュー
著者 :奥野宣之

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2015年11月30日

NM法を使う実例



発想法として有名な方法に「NM法」があります。

これは「アナロジー発想法」を使いやすくした方法ですので、「アナロジー発想法」を使ってみたいかたには具体的な方法として役に立つかもしれません。

★P144〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

●アナロジーをより使いやすくした「NM法」
NM 法は、これを考案した創造工学研究所所長の中山正和氏のイニシャルにちなんで名づけられた発想フレームワークです。ゴードンのシネクティクスをさらに発展させたものです。

アナロジー(類比、類推)を使って発想する点ではシネクティクスと同じですが、アイデア発想の手順が明確で使いやすいのが特徴です。

当初はメーカーにおける製品開発などがメインの活用法でしたが、最近では業務改善や新しいサービス開発など、ソフト面でも使われています。

日本国内では、かなり浸透している発想フレームワークの1 つです。

NM 法では次の6 つのステップでアイデアを生み出します。

 ・ステップ1
  対象となる課題を設定する
 ・ステップ2
  ステップ1から課題を表現するキーワード(連想しやすいもの)を決める
 ・ステップ3
  ステップ2 からアナ□ ジー(類比)を発想する
 ・ステッブ4
  ステップ3 の背景となる要素や構造、働きなどを探る
 ・ステップ5
  ステップ4 と対象課題を結びつけてアイデアを発想する
 ・ステップ6
  生まれたアイデアを絞り込む、あるいはつなげて、1 つの解決策とする


それでは練習してみましよう。たとえば、「だらだらした会議が多く、時間効率を妨げている」という問題を解決するアイデアをNM 法で発想してみます。

●ステップ 1
 テーマを「会議の時間を減らすには」と設定する
●ステップ2
 「話し合う」「減らす」をキーワードに決める
●ステップ3
 「話す」→ 電話、英語、マイク
 「減らす」→ 借金、痛み
●ステップ4
 電話→英語、マイク、 回線を通す、声を変換、外国人、言葉、大きくする
 借金、痛み→ 後から払う、裁判所、住宅、車、銀行、口ーン、病院、薬、炎症、治療
●ステップ5
 ステップ4 の要素とステップ1 のテーマから、アイデアを発想する
 ・「後から払う」→ 「後から会議の内容を確認する方法」
 ・「銀行」→ 「あらかじめ、会議の解決案を預けておく」
 ・「裁判所」→ 「発表の時間を決め、オーバーしたら罰金を科す」
 ・「治療」→ 「会議の発表が長く要領を得ない人は個別でレクチャーする」
●ステップ6
 こうして生まれたアイデアは、そのままだと散漫なものになるので、絞り込む、あるいは複数のアイデアをつなげて1 つのストーリーにしていきます。
 「出席者は全員、あらかじめ議題に対する自分の意見を事前にメーリングリストで配信し、所定の時間でそのボイントを他の出席者に説明する。その際、所定時間内に終わらない場合は、罰金箱に100 円力ンパすることとし、会議の議事録をまとめて、全員に回覧する義務を負う」

いかがですか?

NM 法はステップがしっかりしているので、ある程度、強制的に発想していける点が良いですね。また、発想の元(ヒント)を得る方法も整理されているので、とても使いやすいと思います。アナロジーを得るものは、自然現象、生物や機械のしくみ、社会活動や社会現象、日常的なたわいのない事象などが手がかりになると思います。

永田豊志(著) 『革新的なアイデアがザクザク生まれる 発想フレームワーク55
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ご参考まで。

ただ、本を読んだだけでは使いこなせるようにならないので、いろいろな今抱えている自分の課題について、考えてみるのがいいです。考えると言っても、頭のなかだけでこねくり回しても、すぐに忘れてしまうだけなので、ノートに書いてみましょう。



■参考図書 『革新的なアイデアがザクザク生まれる 発想フレームワーク55


本書は、ビジネスパーソンにとって、これからの時代のもっとも重要な知的ウェポンとなるクリエイティビティを磨くための発想力、アイデアを生み出すためのフレームークを提供するものである。
ロジカルシンキングや地頭力はもちろん重要だ。しかしそうした「左脳型発想術」だけでは、改善はできても大きな成果は望めない。八方ふさがり状態であってもブレイクスルーを起こし、大成功を引き寄せるには、前例や従来の固定観念をくつがえす「右脳型発想術=第六感発想術」が必要だ。
従来のアイデア生成の本は広告関連など元々クリエイティブな仕事をしている人向けが多数だった。そのため、アイデアづくりが日常業務となる専門職以外の読者にとっては、もっと短時間で実務に使えるアイデア発想方法が切望されてきた。
本書は、一般のビジネスマンやOL、経営者や勉強に熱心な読者に対して、フレームワークを駆使した「短時間」で「最大の成果」を生むためのアイデア作成方法を解説する。

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書名 :革新的なアイデアがザクザク生まれる 発想フレームワーク55
著者 :永田豊志

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発想フレームワーク55

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2015年10月29日

課題は5W2Hで分解する



仕事をしていると、いろんな問題にぶつかったり、上から大変な課題が降りてくることがあります。
たとえば、「なかなか営業成績が上がらない」や「上司に認められる提案が出せない」とか。

上司として部下にいろんな課題を出すのですが、まったく行動が起きない人がいます。
私の仕事で言えば、「ユーザからの要望対応状況がわかるシステム」を要求した時に、1ヶ月してもなんの変化もない人。

だいたいこういう人は、言われたことや自分が直面している問題を元の大きさのまま処理しようとして、途方に暮れていることが少なくありません。

 「どうやったら営業成績が上がるだろうか?」

なんて考えても、良くて行き当たりばったりな活動をして、「色々やったけどダメだった」みたいな結論になる人がいます。

まぁ、相手が同僚であれば無理して助けてあげることはありませんが、部下だったり後輩だったりすれば放置すれば、自分に火の粉が飛んでくる可能性もありますので、「何をしなさい」的な指導をします。
しかし、実際は「何をするか」が重要ではなくて、どのように考えるかが重要。その「考え方」わかっていれば、他の様々な問題に同じ考え方が適用できるからです。

ある課題について、「考える」というのは、四則演算に例えられます。四則演算のフレームワークの概要は以前の記事発想フレームワーク:四則演算に書きました。

本日はその「わり算」のフレームワークについて。

★P〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓

A 君は、朝から夜遅くまでまじめに働く通信会社の営業マンです。しかし、営業成績は伸び悩み、長時間労働とストレスから心身ともにいっばいいっばいです。「いろいろ試してみたが、思うように改善しないし、このままではダメになってしまうのでは」と悩んでいます。しかし、この情報だけを頼りに「どうしたらいいでしようか?」と聞かれて答えられる人はいないでしよう。まずはもっと正確に問題を把握するために、間題のわり算必要です。

そこで、さきほどの 5W2H に沿って質問をしていきます。

●Why―「何のために、営業成績を上げたいのか?」「なぜ、ストレスを感じるのか?」
「営業成績を上げればト司から褒められ、周囲からも頼られるし」
→ 「がんばって遅くまで働いているけど、成績が L がらなくて、みんなから手際が悪いと思われているだろうし」
→→ 「好きなスポーツもやらずに、仕事以外何もできない状態だから」
→→
●When―「1日はどのような流れか」「どのくらい時間がかかるか?」「ストレスを感じるタイミングはいつか?」
 「営業のための時間は(見込み顧客のリストアップ、コール、提案や見積書の作成、商談、クロージング、アフターフオローなど)で、各々○○時間くらい」
→ 営業でない仕事の時問(社内行事への参加、会議、報告書の作成、移動時間)は○○時間くらい」
→→ 「プライべートの時間(食事、通勤、人浴、睡眠、読書、テレビ、散歩など)は ○ ○ くらい」
→→ 「ストレスは営業ミーティング、 1 人で居残って仕事をしている時など」

 :
 :(中略)
 :
 
このように 5W2H の軸に沿って、どんどん質問をしていくと、今まで見えていなかった間題の「根本的な原因」がいくつも見えてきます。

たとえば、前述のような質問をしていくうちに、営業成績が L がらない原因を、「単価が低い新規の顧客ばかりを開拓している」「そのため、営業効率が悪く、時問がかかっているわりに数字が伸び悩んでいる」と特定できるかもしれません。

また、ストレスの原因が「営業成績の悪さだけでなく、長時間労働と通勤時間の長さによってプライべートの時間が圧迫され、仕事の疲れを解放する時間がないこと」と推察できるかもしれません。

問題の原因が特定できれば解決策のアイデアは比較的容易に生み出すことができます。

一番重要なのは、「間題そのものではなく、どこに問題があるのか?」ということなのです。問題点を探し当てれば、問題の半分は解決したようなものです。

それにもかかわらず、間題点を探す前に、表面的な間題だけを見て「努力が足りないんだよ、がんばれ」というような精神論では、こうした間題は解決しません。

営業にしろ、生産現場にしろ、効率が悪いのは、努力や根性が足らないからではありません。全体のパフオーマンスを大きく下げてしまうボトルネックがどこかに隠されているからです。分解によって、どんどん問題を細分化し、ボトルネックの場所を探し当てましよう。それが、見つかってしまえば、解決は時間の問題なのです。

永田豊志(著) 『革新的なアイデアがザクザク生まれる 発想フレームワーク55
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まぁここに全てが書いてあるので、私ごときが追記するようなことはないのですが、ある特定の視点で問題を分解していき、そこででた問題を更に具体的行動が明確になるまで分解していくことで、問題の解決に結びつけるわけです。ただし、注意すべきは、問題の解決はひとつの行動だけで解決に至ることは殆ど無いということです。

つまり、こうして分解した問題に対応する数多くの行動によって、最終的に問題が解決されることになります。
よく、インターネットの質問コーナーで問題点と対応のQ&Aがありますが、あの短いやりとりだけで問題が解決していくというのは、実際の業務の課題についてはあまり多くはないと思います。いろんな問題が複雑に絡み合っているので、それを丁寧に一つづつ解決していくことが最終的な成果につながります。

問題の見方については、5W1Hだけではなく、別記事ものの見方の10パターンも参考にしてもらえるといいかもしれません。
ご参考まで。




■参考図書 『革新的なアイデアがザクザク生まれる 発想フレームワーク55


本書は、ビジネスパーソンにとって、これからの時代のもっとも重要な知的ウェポンとなるクリエイティビティを磨くための発想力、アイデアを生み出すためのフレームークを提供するものである。
ロジカルシンキングや地頭力はもちろん重要だ。しかしそうした「左脳型発想術」だけでは、改善はできても大きな成果は望めない。八方ふさがり状態であってもブレイクスルーを起こし、大成功を引き寄せるには、前例や従来の固定観念をくつがえす「右脳型発想術=第六感発想術」が必要だ。
従来のアイデア生成の本は広告関連など元々クリエイティブな仕事をしている人向けが多数だった。そのため、アイデアづくりが日常業務となる専門職以外の読者にとっては、もっと短時間で実務に使えるアイデア発想方法が切望されてきた。
本書は、一般のビジネスマンやOL、経営者や勉強に熱心な読者に対して、フレームワークを駆使した「短時間」で「最大の成果」を生むためのアイデア作成方法を解説する。

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