2012年02月19日

内省と探求

■内省と探求
内省とは、考えるプロセスのスピードを緩めて、自分がメンタルモデルを形成した家庭をはっきり意識することです。
探求とは、自分たちの見解をオープンに分かち合い、互いの考えの前提を知るような話し合いをすることです。

◆内省
内省的に考えるというのは、

 「××であるべき」
 「××なのが理想」

と考えた時に、それに基づいて答えを出すのではなく、なぜ「××でなければならないのだろうか?」と考えることです。
自分の価値観や判断基準、前提条件がなぜ必要なのかを見なおしてください。

たとえば、こんなシチュエーションを考えてみてください。

★−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 あなたは車に乗って車1台分しかない坂道で渋滞に引っかかって
 しまいました。前後にはちょっと離れて車が止まっています。
 ところが、前の車がブレーキが甘いようでズルズル下がり始めま
 した。だんだん加速してきます。クラクションを鳴らしても反
 応がありません。寝ているのでしょうか…。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−★


ここで、普通の回避策としては、

 なんとか避ける場所を探す

というものでしょうか。ただし、前提として車1台がやっと通れる道となれば、これは使えません。この時前提にあるのは

 衝突しそうになったら避ける必要がある

という前提は正しいでしょうか?
なぜそう思うのでしょうか?

それを考えてください。これが内省です。

◆推論のはしご
私たちは、検証されないまま深まっていくことの多い確信の世界に住んでいます。そのような確信が受け入れられているのは、自分の観察や過去の経験から推測される自分なりの結論にもとづいているからです。
真に望む結果を達成する能力を蝕んでいるのは、次のような感覚です。
■私の信念は絶対正しい。
■真実は明らかである。
■私の信念は現実にもとづいている。
■私の選んだ事実は、本当の事実である。

人間は観察可能な事実・経験を元に次のようなステップで知識を蓄積するそうです。
 1.観察可能な事実・経験をする
 2.観察しているものの中から選択した事実を選ぶ
 3.その事実に文化的・個人的な意味づけをする
 4.自分がした意味づけに基づいて推測をする
 5.推測に基づいて、世界に関する情報を持つ
 6.自分の持つ世界観を形成し、それに基づいて行動を選択する
ところが、自分が選択した事実が、過去に形成された世界観に一致する(または類似する)ものであるとき、この3.から5.を飛ばしてしまって、6.にたどり着いてしまいます。
これは経験を積んだ人のほうが多い事象です。

このステップを「推論のはしご」といい、普段人間は過去の経験に照らして、はしごを飛ばして答えを導き出しているのです。

◆探求
上記で述べたような、省察をチームで表出させるためには、「なぜ」と問うことが必要です。

 ・なぜそうあるべきなのか
 ・なぜそれを目指さなければならないのか

お互いが、自分の判断の理由を相互に提供し、深く自分自身の判断のための推論のはしごを明らかにすることによって、チームにおける判断のための推論のはしごを形成することです。

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2012年01月31日

出来ないって言うな!

   不為也。非不能也。
   なさざるなり、あたわざるにあらざるなり

この言葉は『孟子』梁恵王上にある言葉です。
images.jpgこれは私の座右の銘としている言葉でもあるのですが、現代文で書くと

 できないんじゃぁない。やらないんだ。

という意味ですかね。
これは会社に入ったときの上司に徹底的に言われました。
私が「できない」とか、できない言い訳をいうと、「オレはそんなことを聞いているんじゃぁない。どうやったらできるかを聞いてるんだ!」と叱られました。

たとえば、誰かから仕事の依頼をされたとすると、「ちょっと今、忙しくてできません」と答えたりしますよね。わたしはこの答えを絶対に言わないように注意してます。

1日は誰にとっても24時間です。忙しいというのは、ほかの仕事をやっている時間はあるということです。つまり、「その仕事は私の優先順位が低いですし、やれるような工夫もしません」と言っているのと同じです。

仕事は別の部署(人)からのインプットがあって、それをまた別の部署(人)に対するアウトプットに変換する過程ですので、インプットを断ってしまえば、つぎにはインプットをしてもらえなくなります。
窓際に追い出されてリストラ候補、ということですね。

だから、わたしは
 「今すぐはできないけど、××までだったらできます」
とか
 「こういう条件でよければ××までにやります」
と答えるようにします。つまり、相手の要望に応えるために工夫をするということです。
どうやったらできるのか、それにはどのくらいの時間が必要で、その時間をどうやったら捻出できるのか、これを常に頭において考えないと、相手からの信頼は得られません。

仕事の上で信頼してほしいのであれば、

 出来ないって言うな!

です。
ラベル:孟子
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2011年12月30日

1年の計は元旦にない

だんだん12月も押し迫ってきましたね。
1年の計は元旦にあり」なんて言いますが、

 あれ、間違いです

元旦に今年の計画を立ててる人で、その計画が達成できた人は、自分の周りには多くありません。

どういう人が達成できているかというと

 思いついたときから始める
 
人です。

タスクの管理なども同じなのですが、

 「今、10時45分か。じゃぁこのタスクは11時から始めよう」

と思っていて、ふと気が付くと11時まわってる。そうすると、なんだか気合がそがれちゃいますよね。

よく子供が勉強を始めるときに「8時から勉強するよ」と言うと思いますが、内心はしたくないんです。したくないから身が入らない、身が入らないから身につかないんです。
逆に、子供に「ゲームをしていいよ」といった時に、「じゃぁ、4時ちょうどになってからね」って言ったのを聞いたことがありますか? 言わないでしょう。「え、やっていいの、じゃぁすぐ始める」って言いますよね。楽しいからすぐにやりたいんです。

一つのタスクに区切りがついて、じゃあ次のタスクは何かが決まったら、

 決まった瞬間からそのタスクを始める

と、さっさと片付いていきます。そうすると気持ちいいので、次の仕事もさっさと始められるわけです。

これを、「あと10分したら」とか「丁度の時刻から」などと思うということは、タスクをやりたくないんですね。

前向きな気持ちでやらないと、いいアイディアも出てきません。

1年の計画も同じです。
思いついたときから始める。元旦を待ってから始めるというのは、全く意味がありません。

 元旦は365日のうちの1日
 
に過ぎないんです。
たまたま、暦が1周した日でしかないわけです。

いま、来年から何を始めようと思ってますか?
それが今すぐに、着手できない理由は何でしょうか?

1年の計は元旦にあるのではなく、やろうと決めたその瞬間にあるんです。

さて、12月もいよいよ終わりになりました。
今年の投稿は今日で終わりにします。

皆さん、よいお年をお迎えください

へたくそな文章におつきあいくださいましてありがとうございます
また来年もよろしくお願いします。m(_._)m


ラベル:ハック 考え方
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